月別アーカイブ: 2016年1月

癒しの星空:ふたご座 M35

ふたご座は、黄道12星座のひとつで星占いにも出てきますので、
馴染みのある方が多いでしょう。
ふたごの兄の頭のところにα星のカストルがあります。
弟の頭のところにあるポルックスはβ星ですが1等星、カストルの方が僅かに暗くて2等星です。
それでも、ふたつの明るい星が並ぶ姿を見ると、兄弟星として納得してしまいます。

今回、紹介するのは、ぎょしゃ座の散開星団の流れで、
ふたごの足元、カストルの左足のつま先の先にある散開星団M35です。
γ星のアルヘナはポルックスの左足甲のあたりにある恒星です。

Mの番号は、フランスの天文学者のメシエさんが18世紀に作ったカタログで星団や星雲につけられた番号です。
M35のすぐ脇には、NGC2158という散開星団があります。
子持ち銀河と呼ばれるM51は大きな銀河のすぐ横に小さな銀河が寄り添っているのですが、
M35とNGC2158は子持ち散開星団のように寄り添っています。

NGCの番号は、アイルランドの天文学者のドライヤーさんが19世紀に作ったカタログで星雲星団につけれられた番号です。
ニュー・ジェネラル・カタログを略してNGCと呼ばれています。

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↑ふたごの足元

160110_001535C5LAsT_C2Lt98R1500↑M35+NGC2158

癒しの星空:ぎょしゃ座 M36,M37,M38

年明けから、星空を眺めるのに良い晴れたが多い日々です。
日頃のお仕事や人間関係で、喧噪を感じている方も
星空を眺めることで、癒しを得ることができるでしょう。

そこで、オリオン座以外の冬の星座もいくつか紹介していきます。

ぎょしゃ座は、オリオン座のほぼ真北にある5角形が目立つ星座です。
1月14日ですと、22時頃にオリオン座が真南に見えますが、
そのまま頭を上げて天頂付近を見上げると少し黄色掛かった1等星カペラが目に入ってきます。
ぎょしゃ座でよく観望の対象となるのが、M36,M37,M38
という3つの散開星団です。
双眼鏡でも普通の恒星ではないことがわかり、小さな天体望遠鏡で数々の星の集まりがわかります。
3つの散開星団の違いまでわかれば、あなたは星の先生と慕われるでしょう(^☆^)

160110_010844C5FaL_TR1500↑ぎょしゃ座の5角形のうちの4つが入っていますが、ひとつが写野の外です。
3つの散開星団M36,M37,M38とぎょしゃ座α星(カペラ)との位置関係がわかるようにしました。

160110_002842C5LAsT_C2Lt98R1500 ↑M36

160110_003706C6LAsT_C2Tt98R1500 ↑M37

160110_004546C5LAsT_C2Lt98R1500↑M38

癒しの星空:オリオン座 馬頭星雲

冬の星座の代表格、オリオン座の四角形はとても見つけやすいです。
その中、オリオンのベルトにあたる位置に並ぶ三ツ星はご存知でしょうか。
三ツ星の下に見えるオリオン大星雲(M42)は肉眼でもぼんやり見えるのですが、
今回はその左上、三ツ星の一番左の星(アルニタク)の周辺を撮影しました。
そこには馬頭星雲(IC434)と呼ばれる暗黒星雲があります。
赤い散光星雲の中に上を向いた馬の頭のように見えるところです。
自宅での撮影で、ここを浮かび上がらせることができ、自ら大いに感動しています。

銀塩写真時代に、蓄積されてしまった
個人の機材で淡い星雲は写るはずがない
との思い込みがあることで逆に感動を味わうことができています。
思い込みによるプラス効果も面白いものです(^_^)

大望遠鏡の写真を本やネットで見てきていて、
本物の光を知らない方の目には、
ざらざらでたいしたことないように見えるのかもしれません。

視点はひとそれぞれ、全然違うものです。
だからこそ、そこにあなたがあなたである価値が存在するのです。

馬頭星雲の左上の散光星雲は燃える木(NGC2024)
と呼ばれています。まさに燃える木です。

あなたが燃えていること、情熱を持って取り組んでいることは何ですか?

思い浮かびましたか。

それが、あなたをよりいっそう輝かせてくれる原動力となるのです(⌒-⌒)

もし、思い浮かぶものがないとしても、
あなたは、ほかの人とは絶対に異なる視点を持っています。

あなたはあるがままで輝いています☆☆☆

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癒しの星空:カタリナ彗星/アークトゥルス/M3のトライアングル

2016年1月8日未明の空はすっきり晴れていました。

カタリナ彗星(C/2013 US10)はうしかい座のアークトゥルスから離れつつありますが、アークトゥルスとM3(メシエ番号3番)と三角形を形成する位置に来ています。

M3は、球状星団の中では比較的明るく大きく見えるものですが、地球からは3万光年以上離れています。
球状星団とは、直径10万光年ほどの銀河系の円盤を球状に取り囲む空間に、年老いた恒星が球状に密集している天体です。
太陽よりも近くにいるカタリナ彗星や、銀河系の円盤の中の太陽の近く37光年ほどの距離にいるアークトゥルスよりも、遥かに遠いところにあります。

M3から30000年以上前に発せられた光と、
カタリナ彗星から数分前に発せられた光、
膨大な宇宙空間を交錯する光を私たちは一緒に見ているのです★☆ノノノ

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160108_051750C7FaLAsDdT_C2Lt85RR1500 ↑ M3

160108_053657BC6FaLAsDdT_C3Lt85RR1500↑ カタリナ彗星:右やや上向きの微かな細い尾がイオンテイル、下向きに広がった尾がダストテイルです。